所長のブログ [記事一覧]|2016年07月

夏季休暇のお知らせ

2016年07月27日

7月29日(金)~8月2日(火)は、夏季休暇をいただきます。

今年は、4泊5日で、北陸旅行に出かける予定です。
旅好きの元添乗員としては、年に数回は、非日常を味わうことのできる旅に出たいところですが、仕事上、なかなかまとまった時間がとれず、ここ数年は、年に一度の家族旅行が精一杯です。

昨年までは、世間の夏休みや冬休みを外した、航空券の安い時期に、海外旅行に出かけるのが恒例でしたが、今年から娘が小学校に入り、「時季外れの旅行」はできなくなりました。

また、我が家の家族旅行の恒例メンバーである私の父が、70代後半に入り、体力的にハードな旅は厳しい、ということもあって、今年は、国内で、ゆっくり温泉につかって、おいしいものを食べて、自然の中でリフレッシュする旅をしたい、と選んだのが、北陸旅行です。

北陸新幹線を利用して金沢まで行き、そこからはレンタカーで4日間、能登半島や世界遺産の白川郷などを巡る予定です。
梅雨明けが遅くて、ちょっとお天気が心配でしたが、幸い、今週末からは良いお天気が続きそうです。

実は、2泊以上の国内旅行は、ここ何年もしたことがなく。
のんびりと、温泉&美食の旅なんて、まさに「休暇」という感じで、楽しみです。
しばし、仕事を忘れて、自然のなかでリフレッシュして来ます!

外国に移住した人が日本国内の土地を売った場合?

2016年07月14日

少し前に、偶然のご紹介でいただいたお仕事の話です。
お客様は、国際結婚をして十数年前にアメリカに移住した女性。
日本には、居住地はなく、日本の税務上、「非居住者」に該当する方です。

その方は、日本に所有している土地を、数年前に売却しました。
先祖代々から引き継いだ土地で、相続で取得したものを、そのまま持っていたそうですが、日本に戻る予定もないため、売却することにしたそうです。
そのときすでに、アメリカに居住していて、日本では、「非居住者」という立場でした。

日本では、非居住者から、不動産を購入した人は、10%(復興特別所得税を含めると、10.21%)の税率で所得税を源泉徴収し、国に納付することになっています。
このお客様の場合も、売却したときに、売却金額から10.21%を差し引いたあとの金額を、手取額として受け取り、源泉徴収された10.21%分は、購入者が国に納付していました。

それで、日本における納税は完了したものとして、安心していたところ、、売却から数年たった今年、日本の税務署から、アメリカの自宅に、突然電話があったそうです。
数年前に日本で行った土地の売却について、日本での申告と納税が行われていないので、申告をした上で納税をするように、とのこと。

売却時に10.21%を納付しているのだから、何かの間違いか、あるいは、最近はやっているというオレオレ詐欺か?と最初は疑ったそうです。
が、実際には、間違いでも詐欺でもなく、非居住者が日本国内で不動産を譲渡した場合には、源泉徴収で終わりではなく、確定申告書を作成して納税額を計算し、源泉徴収された金額と、申告書で計算した納税額との差額を、納付しなければならない、というのが、正しい取り扱いでした。

結果的に、数百万円の追徴税額と、発覚するまでに数年間が経過していたため、その間にかかる延滞税と、過少申告加算税を、納付することになりました。

このお客様にとっても、売却時に正しい情報があれば、適正に申告も納税もできたし、実際、そのときにも、複数の専門家(税理士にも、、)に相談したそうです。
でも、非居住者の場合は源泉徴収されるので、申告は必要ないと言われたので、問題ないと思っていた、とのことです。

私たち税理士にとっても、あまり遭遇するケースではないので、聞かれても即答はできない、というのが正直なところです。
しかしながら、情報が正しく納税者に伝わらなかったことの影響は大きく、私たちが、正しい情報を入手して、納税者に伝えていくことの重要さを改めて感じました。

ところで、税務署は、どうして数年もたって、このような申告もれを発見したのでしょう。
素朴な疑問だったので、そのとき担当だった方(国際税務専門官―資産税担当、という肩書の方でした)に、聞いてみました。

税務署では、登記情報から、不動産の売買や相続があったことを把握し、税金が発生すると思われる取引については、適正に申告が行われているか否かを、地道に調査していくそうです。
今回のように、納税義務者が非居住者であるため、居所や連絡先の把握に時間がかかり、数年たってから本人に連絡がいく、ということも少なくないとのこと。

税務署の情報網や、数年かけて個人の申告もれを追っていく事実にも、正直驚きました。
国境を越えた人の移動がますますさかんになってく時代ですが、税金のことも、正しく把握しておかないと、思わぬところで申告もれを指摘される、ということになりかねないですね。。



役所も間違うことがある ~ 固定資産税編

2016年07月10日

先日、ある相続税の案件で、土地と建物の登記簿謄本と評価明細書を取り寄せたときのことです。

登記簿謄本を発行するのは法務局、評価明細書を発行するのは市税事務所ですが、基本的に記載されている基本情報(所有者、地積等)は、同じはず。
が、ふたつを見比べて驚いたのは、謄本では、夫婦で2分の1ずつの共有財産になっているのに、評価明細書では、夫の単独所有になっていたこと。

登記簿に記載されている所有者が誤っている、ということはまずないので、評価明細書のほうが違っている??と、相続人の方と一緒に市税事務所の窓口に行って確認したところ、「少々お待ちください。」と待たされること数分。
奥から上司らしき人が出てきて、「申し訳ございませんでした。こちらの記録が間違っていたようで。。すぐに修正して評価明細書を出しなおします。」とのこと。

「評価明細書の記載が誤っていた」 = 「固定資産税の課税台帳が誤っていた」ということです。
つまり、毎年発行される固定資産税の納税通知書にも、本来なら、共有者の氏名が記載されるべきところ、その記載がなく、夫の氏名しか記載されていなかったため、ご本人たちも共有だとは思っていなかった、とのこと。(ちなみに、登記をしたのは数十年前のことなので、それ以来登記簿謄本を見る機会はなく、毎年送られてくる固定資産税通知書にある情報を信じて疑わなかったそうです。)

固定資産税の課税誤りについては、数年前に新聞等でも取り上げられて話題になりましたが、全国で相当数発生していて、その内容は、評価額の修正や、特例措置の適用もれ、現況地目の修正等、様々です。評価額だけではなく、所有者の情報が間違っていることも、あるんですね。。。

そもそも固定資産税は、賦課課税方式といって、市役所が税額を計算して、納付書を送付してくるものなので、私たち税理士もその計算方法については詳しくありません。
通知された金額をそのまま納付するのが普通ですが、その計算や所有者までもが、誤っていることが珍しくない、となると、ちょっと不安になってしまいますよね。

皆さんも、ご自身の納付している固定資産税が正しく計算されているかどうか、一度、確認してみても良いかもしれません。

が、それ以前に、「賦課課税方式」としている以上は、役所での体制を整えて、正しい税額を納税者に通知できるようにしてほしいものですね。

区役所での相談会 - 女性の働き方について。。

2016年07月08日

税理士会を通していただくお仕事で、年に数回、区役所や県民センターでの、税務相談員をしています。

昨年から、相続税関係のご相談が増えていたのですが、先月の区役所での相談会では、なぜか、配偶者控除についてのご相談ばかりでした。
ひとりの相談者について30分ずつ、4人の方のご相談を受けたのですが、みなさんご結婚されている女性で、扶養の範囲内で働くための、具体的な金額だとか、扶養を外れた場合の影響額についての、ご相談でした。

一口に「扶養」といっても、「税金上の扶養」と「社会保険上の扶養」とがあり、それぞれ、「103万円の壁」と「130万円の壁」があるのは、ご存じの方も多いかと思います。
今年の10月から、社会保険上の扶養に入るための、「130万円」の壁が、「106万円」に下がるということで、その点に関するご質問もありました。

当面は、大企業に1年以上勤務する方が対象なので、対象者は限定されていますが、「月額88,000円(年間106万円)以上、週20時間以上勤務」する場合に、社会保険に加入するようになる予定です。

税金上は、103万円を超えて配偶者控除が使えなくなっても、年収140万円程度までであれば、「配偶者特別控除」を使うことができます。つまり、控除額がいきなりゼロになるわけではなく、段階的に下がるので、影響は緩やかです。
が、社会保険上は、130万円(106万円)未満か以上かで、社会保険料の負担が発生するか否かが決まるので、世帯収入(手取り額)への影響も大きく、皆さんかなり真剣に検討されていました。手取額が減らないようにするには、いくら以上の収入があれば良いのか、扶養を抜けないで済むように、時間数を調整して扶養の範囲内にとどめておいたほうが良いのか、、等々。

個人的には、あまり、「扶養の範囲内」を意識して働く時間を調整するのも、もったいないな~と思うのですが、家事や育児と両立しながら、なんとか時間を捻出して働いているのに、労働時間を増やすことで手取りが増えるのではなく減るのなら、あくまで扶養の範囲内で働けるように調整したいという気持ちも良く分かります。

税務上の配偶者控除も、将来的には廃止される可能性が濃厚ですが、やはり、制度自体に、問題があるような気がしてなりません。

今回のご相談者のなかには、「会社からは、もっと勤務時間を増やしてほしいと言われていて、自分でも、もっと仕事をしたいという気持ちはあるんですけど、扶養を外れてしまうのが気になって、、、。」という方もいらして、思わず、「仕事をしたいと自分でも思っていて、会社からも求められているんだったら、あくまで扶養の範囲内とは考えずに、やりたいだけ自分の仕事をやったほうが良いのではないですか。」とアドバイスしてしまいました。。

今回は、税務相談ではなく、女性の働き方相談のような感じで、税金とは離れて、色々と考えてしまう相談会でした。